90歳の麻薬の運び屋。このフレーズを聞いただけで衝撃的ですよね。
完全実話ではないようです。映画の最後には"着想を得た"との表現が使われていました。
仕事に人生を捧げ、家族をないがしろにしてきた男が、何もかも失ったときにひょんな事から麻薬の運び屋として働くようになります。年寄りだからなのか、もともとが豪放磊落な人間なのか、麻薬の運び屋としてはかなり変わった人間として仕事をこなしていきます。その人間性の描き方がとてもすばらしかったと思います。
やはりクリントイーストウッドの名演と言ったところでしょうか。
ただ、かなり衝撃的な内容ではあるものの、物語としてはうーんと唸ってしまうというのが私の正直な感想です。家族を捨ててきた男が90歳になって家族の大切さを思い知るというのは、感動的に描こうとしているのかもしれませんが、どうしても主人公を好きにはなれないなぁと感じました。
事実としてこんなお爺さんがいたんだというとこは面白かったし、結末はどうなるのかと観ている時には気になって観られたのでよかったと思います。